作業療法について

作業療法とは

作業療法とは、身体または精神に障害のある者、またはそれが予測される者に対してその主体的な生活の獲得を図るため 、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療・訓練、指導および援助のことをいいます。(日本作業療法士協会、昭和60年)

  • 手工芸 籐細工
    手工芸 籐細工
  • 書字練習
    書字練習
  • 食事動作練習
    食事動作練習
  • 片手での裁縫
    片手での裁縫
  • 陶芸
    陶芸
  • 患者様の陶芸作品
    患者様の陶芸作品
身体障がい領域の作業療法

身体障がいの作業療法では筋肉や骨などの運動器や中枢神経などに障がいを持つ方を対象としています。具体的には骨折、関節リウマチ、脳血管障害、脊髄損傷、パーキンソン病などの神経難病等、多岐にわたります。

関節の動く範囲の拡大、筋力の強化、麻痺の改善などの身体機能の回復の他にも、脳梗塞などで障がいされた記憶や考える力などの認知機能の回復を、病気や怪我などで落ち込んだ気持ちや今後の生活の不安を解消しながら実現していきます。障がいが残った場合には、その人の状態にあった道具を作ったり、従来とは違った動作の習得を手助けすることで元通りに近い生活を送れるように支援していきます。

精神障がい領域の作業療法

社会や日常生活で疲労や緊張感などのストレスが続く中で頑張り過ぎると心と体のバランスが崩れます。「気分が沈む、意欲が出ない」「不安や緊張が強くなる」「イライラする」や「考えがまとまらない」など日常生活、対人関係、仕事などの生活に支障がでます。

こころのバランスが崩れるとこころの病になります。例えば、統合失調症、気分障害(うつ病、そううつ病など)、摂食障害、アルコール依存症などが挙げられます。
作業療法士は創作活動(手工芸や木工、絵画)やスポーツ、レクリエーションなどの他に日常生活で自分たちがする日常生活活動の援助、就労支援などその人の必要な目標や目的を共に考え、一緒に行動することで「その人らしさ」の再発見や自分らしい生活ができるように援助します。

発達障がい領域の作業療法

子供たちの中には身体や心に障がいを持ち、日常生活を思うように送ることができない子もいます。子どもにはそれぞれ成長段階があり、それぞれにおいて必要となる体や心の機能も様々です。

作業療法では、必要な運動・機能を見極めながら、運動・日常生活活動・コミュニケーション・社会生活に必要な技能の獲得を目指します。作業療法では、遊びを中心とした様々な作業活動などを用いながら、それぞれの子供に合った解決方法を見つけていきます。さらに、子供だけでなく両親や学校などへのサポートも作業療法士の役割の一つです。

老年期領域の作業療法

出生から入学と卒業、就職、結婚、子供の誕生、育児、子供の結婚、退職など人生の中では役割を持っては失っていくことを繰り返します。

第2の人生を送るときに老化に加え、身体的(脳卒中や骨折など)や精神的(うつ病や認知症など)な病気などで日常生活の他に自分が思い描いていたライフスタイルを送ることが難しくなります。老年期の作業療法では身体的には関節可動域訓練や筋力トレーニングをおこない、精神的には集団活動や役割体験を通して意欲の向上や楽しさを感じるなど心のメンテナンスをおこないます。心と体のバランスを回復・調整しながら病気や障がいを持ちながらも自信を持ち安心してその人らしい生活を送れるように支援していきます。また、御家族の希望や不安を汲み取り、本人と共に安心して生活できるよう介助指導や生活環境の調整も行います。

地域の作業療法

住み慣れた場所で、そこに住む人々と共に、自分らしくいきいきとした生活が送れるように援助するのが地域作業療法です。

病気やけが、高齢になった事により生活が大変になってしまった、趣味を行うことが出来なくなってしまった、地域の活動に参加できなくなってしまったなど、ご自宅やその周囲で思い通りの生活を送ることができなくなってしまった方々が多くいらっしゃいます。地域作業療法では、住み慣れた場所でその環境に合わせながら、ひとつひとつの問題に作業療法士が一緒に考え、答えを見つけていきます。そして、家庭や地域の中で役割や楽しみを見つけることで、自分らしいいきいきとした生活の実現を目指します。作業療法士が提案する作業活動は、それらの問題を解決する大きな道標になります。

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