第30回山形県作業療法学会 学会長挨拶
第30回山形県作業療法学会
学会長 佐藤 浩
庄内地方で令和5年10月14日に開催される山形県作業療法学会は、第30回という節目に迎え、多くの方と交流してつながりを持てることに、大変感謝申しあげたいと思います。
新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)は、2019年に中国で発生が初めて確認され、その後、コロナの世界的流行を引き起こし、世界中で社会活動、経済活動に多大な影響を及ぼしています。日本も同じように大きな影響があり、コロナ禍以前とコロナ禍後での普段の生活は一変しました。地域にいる人たちの生活も一変してきており、それが人々の健康にも大きな影響を与えています。そのような地域の変化も見通しての対応が必要です。またこの状況が作業療法でなく、医療・介護全体に制限が加えられていました。ただ徐々にウィズコロナの思想とともに、その制限は緩和されつつあります。
この逼迫した様々な変化に対して、その制限をできる限り振り払い、状況を適切に評価し、対応を変えていくことが常に求められています。そしてそれには冒頭に述べたチャレンジが必要であり、そのうえでチャレンジの質を高く保つことが必要になります。私たち作業療法士は、そのチャレンジする思想の中に作業療法としての精神を土台(礎)にしていくことが求められていかなければなりません。
今回の学会では、日々の日常的なチャレンジから、地域での起業も含めてのチャレンジなど、幅広いチャレンジのあり方をみせていきたいと考えています。様々な作業療法士のビジョン達成に向けて、課題に対してどのような思いを抱き、どのような目標設定を行い、どのような準備を用意し、実際どうだったのか、成功や失敗も含めて、どうフィードバックしていったかなど、作業療法士の思いに焦点をあてたいと考えています。